第2回神美知宏・谺雄二記念人権賞の人権賞「ヒューマンライツふくおか」の藏座江美さんが受賞

講評

2回神美知宏・谺雄二記念人権賞について

 

                     ハンセン病市民学会人権賞選考委員会

 

 本年度の神美知宏・谺雄二記念人権賞の選考委員会を、去る326日に開催し、菊池恵楓園入所者自治会から推薦された「ヒューマンライツふくおか」の藏座江美さんに、第2回神美知宏・谺雄二記念人権賞の人権活動部門での授与を決定いたしました。

 受賞された藏座さんは、熊本現代美術館に主任学芸員として在職中の、2003年から、菊池恵楓園入所者の絵画クラブ「金陽会」のメンバーが描いてきた絵画の作品展を開催したのを皮切りに、国内13の療養所入所者や韓国、台湾の療養所入所者の作品展の開催に尽力され、2015年に、同館を退職後は、「金陽会」の作品約850点の保存調査活動を継続的に行ってきました。

20171月には、京都の東本願寺で、「いのちのあかし展」を開催し、来場した約2000人に感動を与えたほか、本年3月には、奄美大島の奄美文化センター、奄美和光園、田中一村記念館において、奄美出身の「金陽会」会員の「ふるさと、奄美に帰る展」を開催して大きな反響を呼びました。

 こうした作品の一つ、油彩画「遠足」について、藏座さんは、「6歳で発病し、学校に通ったのは1年足らず、いじめられ、泣いてばかりだったそうです。仲間はずれにした同級生たちと一緒に、1回だけ行った遠足の光景を82歳になって描かれた」と解説しています。

 

 こうした活動は、過酷な隔離政策の渦中にあって、いかなる環境下にあっても、自らの人間としての尊厳の回復と生きることの意味を見出して生き抜く、人間としての強さと豊かさを私たちに教えてくれると同時に、隔離政策の非人道性を告発する活動として、意義あるものであり、神美知宏さん、谺雄二さんを記念する人権賞に相応しいものであると選考委員全員一致で評価いたしました。